バイクで駅に立ち寄ってみませんか?

御無沙汰をしておりました間に、すっかり秋めいてまいりましたね。
先日の朝、ふと空を振り仰ぐと一面の鰯雲(いわしぐも)でした。
秋だなぁ・・・と感じました。


秋の気配が日に日に色濃くなっていく今日この頃。
ツーリングにはもってこいの季節がやってきましたね。


そんな10月も半ばの10月14日は『鉄道の日』なのだそうです。
元々は『鉄道記念日』として1922年の大正11年に制定されたそうですが、そのままでは国鉄色が強いということで、1994年の平成6年に『鉄道の日』と改称し、旧国鉄のJRの他、民間鉄道も巻き込んだ記念日となったそうです。


ところで、なぜ10月14日なのでしょうか?
新橋駅~横浜駅を結ぶ日本初の鉄道が1872年の明治5年9月12日に開業しました。
この頃は暦は旧暦なので、この日を新暦にすると10月14日になるのです。
そのことから9月14日となったそうです。
新橋駅~横浜駅ですが、この時の新橋駅は後に現在廃止された汐留貨物駅に。横浜駅は現在の根岸線桜木町駅だそうです。


今は老若男女問わず、鉄道ファンが増えているそうです。
お子さまに人気の鉄道博物館にも多くの大人が訪れていますし、開通後の一番列車、廃止直前の最終列車の切符などはものの数秒で完売してしまうという話も報道番組でもよく耳にしますよね。
また、各地を走る特別列車や珍しい車両、ローカル線、秘境の駅などを訪ね歩く人もたくさんいらっしゃいます。
列車に乗って鉄道廻りもいいですが、バイクに乗って訪ね歩くのも楽しそうですよね。


以前、信州に暮らしていたころ、自宅から40分くらい車を走らせた所にある普段は利用しない沿線の無人駅を利用したことがありました。
駅に着くと無料駐車場に車を止めてホームに向かいます。


その駅は小高い山の中腹にあり、いまだにスイッチバック方式を擁する駅です。
ホームからの眺望は素晴らしく、眼下に善光寺平や千曲川、田毎の月で知られる棚田を一望できました。


帰宅の際はもう暗く、無人駅はひっそりとし、山の中腹だけに木々がうっそうと茂っていました。
列車を降りたのは自分一人だったのでとても不安で心細く、見えたであろう綺麗な夜景の事も思い浮かばず、全速力で車に向かい乗り込むとエンジンをかけて走り出しました。


車に乗り込むと不思議と心細さが和らぎ、ハンドルを切りだすと周囲に目をやる余裕も出てきました。
ふと気がつくと下り道の合間に麓の町の灯りが瞬いていました。
その灯りがとっても温かく綺麗で、不安いっぱいだった心がじんわりと安心感に包まれたのを今も憶えています。


『鉄道の日』にちなんで、自動車もバイクもなかったら利用することがなかったであろう無人駅での思い出話でした。
無駄に長い、どうでもいい個人的な思い出話で申し訳ございません。。。


もし機会がございましたら、是非ともツーリングの途中に立ち寄ってみてください。
長野県にある篠ノ井線の姨捨駅です。
大正時代に設計された洋風のレトロな駅舎と、日本三大車窓にも選ばれている眺望展望台ホームからの眺望が待っています。


そして、夜に訪れた際は、私が見損ねてしまったホームからの美しい夜景もご覧頂けると思いますよ!